インプラント
歯の抜けた部分に、骨とくっつきやすいチタンでできたねじ状のインプラント体を埋め込み、それを土台として歯の頭の部分をつくります。骨の量によってはできないこともありますのでCT撮影が必要です。また、かみ合わせの強い方は奥歯の噛む面が金属になることもあります。力を分散するために睡眠時はマウスピースを使って頂くこともあります。インプラントのメーカーは各歯科医院で違いますので、治療回数や値段も30万~40万円前後と違ってきます。治療期間も骨の中に埋めてから上顎で6か月前後、下顎で3か月前後、骨としっかりくっつくまで待ちます。その間は、硬い食べ物に気をつけて頂きながら歯科医院で1か月毎メンテナンスをします。また、インプラントは入った後も長く持たせるため、定期的な歯科医院でのかみ合わせチェック、プロフェッショナルによる清掃が必要です。歯磨きは、自分の歯と違って、細菌に対する防御力が弱いため、丁寧に行ってください。細菌をこすり落とせないところから、インプラント周囲炎(インプラントの周りが細菌により炎症をおこします)になることもあります。細かいところを落とすために、歯ブラシはワンタフト(毛が一束の)ブラシ、歯間ブラシ(楊枝に毛がついたようなブラシ)、フロス(糸状の清掃道具)がおすすめです。インプラントが入った時、お手入れの方法は必ず聞いてください。
インプラントは、タバコを吸っていない、お口の中の細菌のコントロールができている(ご自身でしっかりお手入れができる)方にしかすすめません!という歯医者さんもありますので、最強の治療法ではなくデリケートな治療法です。歯科医院でしっかり説明を聞いてください。
治療の流れ
歯周病の検査、レントゲン撮影、CT撮影
↓
口の中のクリーニング、必要であれば歯周病の治療終了後
↓
型どりをして埋入位置を設計
↓
一回目の手術
麻酔後、歯ぐきを切ってドリルで骨に穴をあ
けます。
細いドリルから太いドリルにかえてインプラ
ントの太さにします。
インプラント体を埋入します。インプラント
体の上の歯ぐきは縫い閉じて覆います。オペ
部分以外はいつも通りに磨いてください。
飲酒、運動、入浴(シャワーだけにする)、タ
バコ、かたい食事は控えます。
↓
消毒
可能であれば翌日消毒
↓
抜糸
10日前後で糸を取ります。歯ぐきはくっついていますので、超やわらかめの歯ブラシで、インプラントを埋めた場所を磨き始めます。
このまま骨とくっつくまで、上顎は6か月前後、下顎は3か月前後
待っていただきます。
その間、1か月毎に問題がないか歯科医院でチェックをしていきます。
家での歯の磨き方、歯ブラシについても確認します。
↓
二回目の手術
レントゲンで骨の状態を確認します。
麻酔をして、歯ぐきに少し切れ目を入れ、
インプラント体に歯ぐきの形を整えるため
のキャップをして1週間待ちます。
↓
型どり
キャップを外して型をとり、キャップを戻し
ます。
出来上がるまで2週間ほどかかります。
↓
試適
キャップを外してかみ合わせも含めて問題な
いかを見ます。被せものは修正可能な素焼き
の状態です。出来上がるまで1週間から10日
かかります。
↓
セット
キャップを外して土台部分と上に被せるも
のをいれます。家でのお手入れ方法を確認
してメンテナンスへ。
歯科医院でお手入れの方法は確認してくだ
さい。インプラントを細菌から守っていつ
までもおいしいお食事を。
引っ越しなどで通えなくなっても、お住いの場所で、かかりつけの歯医者さんを見つけてください。ご自分で磨けていない場所を確認してもらえます。
インプラントの周りは
・ワンタフト(毛が一束の)ブラシ
・歯間ブラシ(楊枝に毛が生えたようなブラシ)
・フロス(スーパーフロス)
を使うと細かいところまで磨けます
歯のセレクトショップ歯Laboratoryでも販売しております。
インプラントもインプラント周囲炎という病気にかかります。細菌感染で腫れたり膿が出たりします。痛みはありませんが臭います。今はこの病気に確立した治療法はありませんので、歯科医院によってさまざまな治療法でできるだけ進行しないようにしています。3か月のメンテナンスが良く6か月は開けないほうが良いそうです。出血したらクリーニングするしかありません。
・お口の中のお手入れ(細菌のコントロール)がしっかりできる人にしかしてはいけない (悪くなった時の治療法がないからです)
・歯ぎしりをする人にはしない
など、リスクを少なくするためにこのような先生もおられますので、先を見通した説明をして下さる先生、納得のいくまで説明をしてくださる先生をお選びくださいませ。インプラント情報ブログへ