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子供のお口はどう育つ。話す、飲む、食べる機能。口元はその人の知性を表します

哺乳期:0才から5カ月

生まれてすぐは原始反射の「哺乳反射」で舌を動かして舌を出しながら飲み込みます(乳児嚥下) 

正しい哺乳は綺麗な歯並びを作る第一歩:

哺乳運動は吸着、吸啜、嚥下の三つに分かれ、吸着、吸啜(圧搾、吸引)の時に頭の向きは正面から吸い付けるように抱くことで左右バランスの取れた口輪筋と頬の筋肉が作られます。難しければ左右バランスよく吸わせます。

嚥下は消化器官に送ること、なるべく縦にだっこして頭を支えながら飲み込みやすい状態をつくります。寝ながら飲んだり横向きに飲んだりが続くと、誤った嚥下と舌の動きが身につき、顎の広がりにとって大切な舌が誤った動きをしているときれいな歯並びになりません。

身長約50cm、体重は3㎏程成長

哺乳期にまれに起こりうる問題:哺乳が上手くできない(弱い)、乳首を傷つける

原因:・生まれた時に歯が生えている(先天性歯)

   ・早く歯が生えてくる(早期萌出)

   ・歯を形成する組織が残っている(上皮真珠)

   ・舌小帯が短かかったり、ついている位置(舌の裏にある帯状の物)

保健センターでの相談、歯科医院で口の中を見てもらえます。

 

哺乳時は鼻呼吸が基本ですが、何度もくわえなおす動き(息継ぎ)がある時は口呼吸を疑い、歯並びに影響が出る場合がありますので、こちらも相談します。

 

離乳期~乳幼児期:5カ月~3歳頃

哺乳反射が消え、生後5~6か月頃から離乳食を食べ始め、唇や顎を閉じて食べ物を取り込んだり飲み込んだりすることができるようになります(成人嚥下)

卒乳はこの時期で、ストローの使用は控えコップで飲む練習をします。ストローは舌の力が顎に伝わらないので細い顎になってしまいます。U字型の顎になるはずがV字型になり、狭い顎になります。でこぼこの歯並び、出っ歯になってしまいます。きれいな歯並びの人はU字型です。 

離乳食を始める時期:哺乳反射が消えた、支えがあれば一定時間ベビーチェアなどに座っていられる、食べ物に興味を示すなどが目安です。早く生まれた早産児、体重の少ない低出産体重児は成長に合わせます。

 

 

生後7か月から下の前歯が生え始めます(乳中切歯・乳側切歯)下の前歯が生え始めたら噛むことを覚えましょうという離乳食のスタートのサインです。

離乳食の3つのポイント:

①スプーンの方向は赤ちゃんが自分で口を開け上唇下唇ででしっかりとつかみとれるように、まっすぐに口元に運びます。つかみ取ったらまっすぐに引くことが重要で、唇の力をつけていきます。スプーンを傾けたり上の前歯にこすりつけたりしないで下さい。上唇に力がないと出っ歯になります。

横や斜めから食べる癖は、唇がゆがんだり、片方噛みになり、ひどい場合はこの癖のために顔全体がゆがんだ人になります。

②口の中に食べ物がなくなるまで待ちます。

慌てさせると正しい咀嚼と嚥下が身につかず、早食い、丸のみにつながり、きれいなアゴが育ちません。

③呼吸

鼻をつまんで食べると息が苦しくくちゃくちゃ食べになります。鼻が通っているか確認します。癖がついてしますと鼻が通っていてもくちゃくちゃ食べや、口で呼吸する癖も直りません。口呼吸は、歯並び、噛み合わせ、口元の筋肉が緩み、力のない表情になります。口の中が乾燥し、唾液が減り、虫歯、歯周病の進行、口臭、いつもボーと口の開いている人の特徴です。脳にも影響し脳下垂体が吸気で充分冷却されない為、頭がボーとし、集中力が低下します。必ず口を閉じて噛む、鼻で呼吸する癖をつけましょう。

 

前歯4本が生えた後は最初に生える奥歯、4番目の第一乳臼歯が生えますので、前歯だけでは噛めなかった固形の食べ物の取り入れられる体のサインです。手づかみで食べるという事を教え、食べることにより自然にかみ合わせが作られます。手で物の硬さ、大きさ、温度を経験し、一口の大きさや量を覚えていきます。こぼして手の感覚や覚える力がつきます。箸やフォークなどの食具は3歳過ぎてからで充分です。

9~11カ月頃には歯ぐきですりつぶすことができるようになり、

1歳頃までに上に4本、下に4本(上下ABCD)(乳中切歯・乳側切歯・乳犬歯・乳第一大臼歯)で8本が生え、お手入れはガーゼでふき取りでOK

手づかみ食べが始まります。身長はおよそ70~80cm、9㎏程になっています

このころの発音はアイウエオは同じ調子で聞こえます

 

前歯が揃ったら、噛んで食べ物を切ることを覚えさせてあげましょう。何度も何度も前歯で噛み切らせてあげます。前歯で着る口の奥に運ぶ習慣をつけます。

 

1才を過ぎるとミュータンス菌が棲みつき始めるので乳第一大臼歯が生えてきたら夜の歯みがきはしっかりと!

起こりうる心配事:食べることが進まない

それまで食べていたものを嫌がったり好き嫌いが増えますが、認知機能、自我の発達なので心配はいりませんが、哺乳ばかりで離乳食を食べたがらない、極端に食べるものが限られる、食に興味がない、食事に集中できない、栄養が足りないといった場合は医師、栄養士に相談を。

*歯の生え始めや1歳の誕生日を目安に歯科医院を訪れて、歯の生える順番、歯の磨き方、間食の与え方、フッ素を塗る相談ができます

 

1才半の離乳完了するころに奥歯(上下D)(乳第一大臼歯)がかみ合わさるようになり、食具(スプーンフォーク)を使うようになり

 

3歳頃までに乳歯列が生えそろい(上下ABCDE)(最後に第二乳臼歯が生えます)20本で完成!いろいろなものを噛んで食べられるように。スプーンフォークは上手になり、お箸はまだまだでOK。

 

3歳頃までには発音はアイウエオが異なるように発生できるようになります

保育者の顔を見つめ口が動く事、声が出ることを結び付け真似をします。そのため外から見わけやすい、パ、マ、が早くから出せるようになります。

手づかみ食べ、食具での自食になると一口をたくさん詰め込んだり食べこぼしが激しくなりますが、喉に詰まらせる、手の使い方が下手で食べこぼしが減らない、正しい姿勢で座っていられない時は、食べ方の練習をすることもありますので医療機関、保健センターへ相談なさってください。

*乳歯の役割は食事、発音、永久歯のスペース確保です

 

幼児期:3~6歳

3歳頃、乳歯が生えそろいかみ合わせが安定してくる時期。

噛みかたや、顎の動かし方を学び、噛む力も出てきて普通食に近い食事が出来てきますが、子供の歯は20本、大人の歯は28本、そして子供の奥歯は大人の奥歯16本の半分の8本しかありません。また噛む力は大人50キロに対し子供は10キロしかありませんので大人よりやわらかいものしか咀嚼できませんし、咀嚼に時間がかかります。食べるのを急かさず最低でも20回噛むようお手本を見せたり一緒に数を数えたり工夫をして顎の広がり正しい噛み合わせを作ってあげます。また噛むことは三叉神経や顔面神経が脳を直接刺激することになり、噛めば噛むほど頭が良くなります。

食べこぼしは減り、いやいや拒否も減りますが、食事に集中していないこともまだまだあります。集団生活でみんなと一緒に楽しく食事をすることが増えますが、食事が進まない時は遊び足りない、おやつばかり食べてしまうなどがないか気をつけます。

母乳、ミルクは3歳まで

虫歯にならないようおやつの時間を決めて出来るだけ短時間で。

歯磨き習慣をつけることと、寝る前には大人による仕上げのデンタルフロスを。

3~6か月に1度、検診とフッ素塗布を歯科医院でしてもらいましょう

*3歳児検診で歯並びが指摘された時、受け口など顎の状態によっては早期の治療が必要

*早期に歯を抜いた場合は、人工乳歯のついた入れ歯で永久歯の歯並び異常を防ぐこともあります

*身長年7cm、体重1.5キロ成長します

*発音は5歳でサ行、ツ音、ラ、ザ行ができるようになり、就学する6歳ごろまで様子を見てよいそうです。唇が閉じられない、舌の動きが悪い、歯並びが悪く発音できない場合は歯科医院などでご相談ください。

 

学童期:6歳~

乳歯が永久歯に変わり、一時的に歯並びが悪くなりますが、指しゃぶり、口呼吸などの癖があれば直します。口呼吸は慢性副鼻腔炎、口蓋扁桃、アデノイド肥大という疾患や、口の周囲の筋力不足の場合もあります。

最初の永久歯は前歯の生え変わりと、奥歯に6番目の歯である6才臼歯(第一大臼歯)が生えてきます。

7~8歳では上の歯の間に隙間ができたりしますが多くの場合は生え変わりの間に修正されます。

歯の重なりやねじれは歯並びに影響を与え、犬歯(糸切り歯)が八重歯になるのかある程度予測できますので、前歯に歯並びの異常があった場合は8歳頃、奥歯の6番目の歯(第一大臼歯)が生え終わる頃に顎の骨格形態、幅、長さ、歯の大きさを検査(矯正治療)が必要か歯科医院で相談ください。

 

8歳頃上下の第一大臼歯(左右上下6)と前歯4本(左右上下1,2)が生えそろい

9~11歳頃に小臼歯(左右上下4,5)と犬歯が永久歯に変わり

12~13歳頃にすべて生え変わり、7番目の永久歯(第二大臼歯)が生え

14~15歳頃に生え終わります。

*乳歯が早く抜けてしまった場合は、永久歯の生える隙間を確保するために保隙装置が必要です。

*歯の生え変わりの時期は指しゃぶり(開咬といって前歯がかみ合わなくなり、舌を出しながら飲み込む、発音が悪いなどの心配がでてきます)、唇をかむ、口呼吸(ポカーン口)、口を閉じないで噛む(くちゃくちゃ食べ)などの癖の改善が必要です。

*朝食を食べる、孤食にならないように、など体を作る大切な時期ですので食事の時間を大切にしてください。

*身長年5~6cm、体重2~3キロ成長します

 

 

 

きらめきデンタルクリニック院長竹内先生の本より

 

3歳までの子供のお口のチェック!改善できるかもしれません!

 

1・歯と歯の間に隙間がないと大人の歯は大きいサイズで生えてきますので歯並びが悪くなります

→正しい食生活を!

  ストローの使用は多くありませんか?

  一箸20回以上噛んでいますか?

2・上下の歯をかみ合わせた時中心がずれている

→下顎にかかる外力を見直しましょう!

  奥歯で噛み切っていませんか?

  うつぶせ寝、横寝が多くありませんか?

  片方噛みになっていませんか?

  首を曲げてテレビをみながらなど姿勢は悪くありませんか?

 

 

3・上下の歯をかみ合わせると舌の歯がほとんど見えない(過蓋咬合)

→下顎の位置を前方に誘導しましょう!

  うつぶせ寝が多くありませんか?

  前歯で噛み切っていますか?

  手づかみ食べは十分できていますか?

  食べ物を細かくしすぎではありませんか?

4・上下の歯をかみ合わせると上の前歯が出ていて舌の前歯と当たらない(上顎前突)

→しっかりと口が閉じられる状態を作りましょう!

  上の唇がめくれあがっていませんか?

  鼻が通っていますか?

  口を閉じて噛みましょう

  普段口が開いているなら耳鼻科へ

5・上下の歯をかみ合わせても歯が届かずかみ合わない(開咬)

→1日でも早く歯科医院へ

  舌小帯に異常はありませんか?(舌が前に出ない)

  普段から口が開いていませんか?

  上下の歯の間にいつも舌が挟まっていませんか?

  扁桃腺は腫れていませんか?

6・上下の歯をかみ合わせると上下反対になっていて上下の前歯があたらない(下顎前突)

→奥歯が生えてくるまでに直すべきです!

  ほとんどの歯医者さんが待ちましょうと言うかもしれませんが、歯列矯正       などが必要になるケースが多いので諦めず相談にのってくれる先生を探しましょう